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それはちょうど
日の出が海の波面に
差す頃だった
ちゃんとみたのは
久しぶりだったけど
あまりの美しさに
一通の涙が僕の頬をなぞった
『君は離れて行ってなんかない。ずっと昔から僕の側に居てくれたんだね。』
と僕はその明かりに語りかけるように言った
その日流れた涙はとても温かくて全ての恐怖に安心を与えてくれるような灯りだった
“明けない夜はない”
誰かが言っていたのを
僕は思い出していた
―完―
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