第2章 清流の女剣士

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麗奈が剣道場につくとすでに大悟と葵が剣道場の前で待っていた。 麗奈「お待たせ!」 大悟「やっと来たか。」 葵「行きましょ。」 麗奈「うん。」 麗奈達はそう言うと校門から出た。 麗奈「今日はごめんね葵さん。」 葵「何が?」 麗奈「ほら、今日助けてもらったし。」 葵「気にしなくていいわ。 だって私が助けたくて助けたんだから。」 麗奈「葵さん…」 大悟「何話してんだ?」 葵「秘密よ。」 葵はそう言うと大悟の前を歩いた。 大悟「なぁ、麗奈。 小倉と何話してたんだ?」 麗奈「教えない!」 麗奈はそう言うと笑いながら葵と同じように大悟の前を歩いた。 大悟「何なんだ?」 大悟は困ったような顔をしながら麗奈達のあとを追った。 しばらく歩くと病院についた。 麗奈「じゃあしばらく待ってて。」 麗奈はそう言うと病院の中に入って行った。 葵「ねぇ矢上君は麗奈のことどう思ってるの?」 大悟「麗奈のこと? そりゃいつも明るくて、面倒見がよくて、正義感が強い幼なじみだと思ってるけど。」 葵「そう、矢上君はいつか女の子を泣かすわね。」 大悟「どういうことだよ!」 葵「今はわからなくていいわ。」 葵がそう言うと麗奈が小さな子供を連れて病院から出てきた。 麗奈「お待たせ、ほら美奈葵さんに挨拶して。」 美奈「はじめまして、星野美奈です。 七歳です。」 麗奈がそう言うと美奈は麗奈のスカートを掴みながら葵に挨拶をした。 葵「はじめまして、私は小倉葵。 美奈ちゃんのお姉ちゃんの友達だよ。 よろしくね。」 葵は美奈と視線をあわせるとカバンからヘアピンを取り出した。 葵「ちょっとじっとしててね。」 葵は美奈の髪をヘアピンで止めた。 葵「うん、よく似合ってる。 そのヘアピン、美奈ちゃんにあげる。」 美奈「ありがとう、葵お姉ちゃん。」
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