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カラクリが発達した世界
地面を進む箱、空をエンジンで飛ぶ鉄屑、海を渡る鉄塊は、何百年も前にほとんど姿を消した
有るのはカラクリ
人が意識すればそのまま動くお人形
人はパートナーをカラクリに決めた
カラクリをどこまで人に近付けるかを世界の各国が競った
カラクリは進化した
見かけはもちろん、食生活、習慣、成長の細部にいたるまで全てが人間になっていた
人形達は人間が思う通りに進化した
人々はその人形を戦わせるのがいいことを悟った
戦争が始まる
被害は人間の想像していた範疇を越えていた
大陸はちぎれ、山がなくなり、海は干上がった
人間はすぐに自分たちの過ちを知った
すぐに戦争は終わり人形達は人々をサポートするだけの存在とされた
人々は過去の過ちを忘れ、人形をパートナーとして受け入れた
それから年月が過ぎ全ての世界は平和だった
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