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「ほらよ。」
蓮はあたしと春菜の鞄を差し出した。
いつもみたいにニヤニヤした顔じゃなく、少し様子を伺うようなそんな表情に見て取れた。
「ありがとう。」
「借り1な。紗季大丈夫か?調子悪そうだな。幸輔かなり心配してたぞ。」
蓮の口から幸輔の名前が出ただけでも胸が苦しいくらいドキッとした。
「これくらいのことで借りなんてつけてたら、蓮はいくつあたしに借りあんのよー。」
春菜と蓮のやり取りを見ていて気づいた。
あたしも幸輔とこんな感じだったかも。
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