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「ほれ。」
幸輔はあたしにコップを差し出した。
あたしがコップを受け取り、口をつけると
「ただいま。」
「美紗さんおかえり。」
あたしはお茶を一口飲み、玄関へ向かって走った。
「美紗さんお宅の息子さんしつこいよ。」
「何があったの。」
話しながら、美紗さんは食卓のあたしの鞄が置いてある席の向かいに鞄をかけた。
美紗さんは幸輔のお母さん。
17歳で幸輔を産んだからうちの親よりたいぶ若い。だからおばさんって呼ばれるのが嫌であたしには名前で呼ばせている。
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