先輩

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「気持ち悪っ」 私はさっき、初めてを捨てた。 彼氏(先輩)だったから よかったけど、やっぱり初めてというのは痛かった。 男のものを口にくわえたり…。 思い出しただけでも 気持ちが悪い。 正直言って あまり先輩のことは好きではないかもしれない。 本気で好き?って聞かれたら首を縦に振る自信がないから…。 「別れよっかな……でも、好きっちゃ好きかもしれないし……」 ~~~♪   ~~~♪ 携帯の音目が覚める。 先輩のことを考えていたらいつの間にか寝てしまったみたいだ。 しかし 鳴りやまない携帯。 「電話?」 携帯を手にとって 電話に出る。 「もしもし。」 「紅音~?メール返信遅いから電話しちゃったよー」 電話の相手は親友の懍(リン)からだ。 懍は台湾と日本のハーフで夏休みとか長い休みがあると台湾にいってしまう。 だから ちょっと寂しい。 「紅音寝てたっしょ!」 「ん~~寝て・・・ない!」 「ぜっったい…嘘だ」 「ばれたー?」 懍とは話しててあきない。知らないうちに1時間はなしていた。 私は懍に今日あったことを全部はなした。 「そっかぁぁ。でも、紅音は先輩のこと嫌いではないんでしょ?」 この質問に私はなかなか答えがだせなかった。 「紅音?」 「あっ!ごめん…」 黙りこんでいたら懍に問いかけられた。 懍は私の気持ちを察してか、 「んまっ…頑張ってかんがえな!懍いつでも相談のるから」 「ありがとう」 懍の優しい言葉に少し涙ぐんだけど、あっちには見えていないからよしとしよう。 「んぢゃ、また明日!」 「えっ?!明日休みじゃん」 「えぇぇー明日遊ぶ約束したじゃーん」 ……すっかり忘れてた。 先輩のことで頭がいっぱいで… 「ごめんごめん。んぢゃ明日ね」 「ぜっったい忘れないでよねーまた明日~」 プツッ……… 明日までに、気持ち整理つけとかなくちゃ… 明日のためにも 今日もう お風呂入って寝よっ。
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