第3章 星の塔

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私はまだ初歩の魔法しか使えない。 だからここで新しい魔法を覚えて龍侍を助けるんだ! 心の中で改めて決意を固くしたとき厚志が止まった。 「どうしたの?」 厚志の顔を覗きながら聞いてみる。 「すっかり忘れてた、ここ封印があるんだよ。」 「封印?」 それを聞くと私達の前には魔方陣の書かれた扉があった。 確かに押しても引いてもびくともしない。 「厚志はこれの解き方知らないの?」 「うん…わかんなかったからここから先には行ったことない。」 どうしよう、目的の部屋まであと少しなのに… 「あれ?なにか書いてある。」 扉の横に文字が書いてあるが所々削れていて読みにくい。 「何て書いてある?」 「ちょっと待って…」 私は集中して読めるところを読んでみた。 「どう?」 「詳しくは分かんないけど封印の解除はこの塔にあるみたいだよ。」 それを聞いた厚志は安心したように笑顔になって張り切った。 「よし、じゃあさっさと解除しようぜ!」 私は頷くと元来た道を戻って怪しい場所を探し始めた。
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