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私はまだ初歩の魔法しか使えない。
だからここで新しい魔法を覚えて龍侍を助けるんだ!
心の中で改めて決意を固くしたとき厚志が止まった。
「どうしたの?」
厚志の顔を覗きながら聞いてみる。
「すっかり忘れてた、ここ封印があるんだよ。」
「封印?」
それを聞くと私達の前には魔方陣の書かれた扉があった。
確かに押しても引いてもびくともしない。
「厚志はこれの解き方知らないの?」
「うん…わかんなかったからここから先には行ったことない。」
どうしよう、目的の部屋まであと少しなのに…
「あれ?なにか書いてある。」
扉の横に文字が書いてあるが所々削れていて読みにくい。
「何て書いてある?」
「ちょっと待って…」
私は集中して読めるところを読んでみた。
「どう?」
「詳しくは分かんないけど封印の解除はこの塔にあるみたいだよ。」
それを聞いた厚志は安心したように笑顔になって張り切った。
「よし、じゃあさっさと解除しようぜ!」
私は頷くと元来た道を戻って怪しい場所を探し始めた。
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