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「なぜだ」
明らかに不機嫌になった零。
「まずあなたのこと知らないし第一私魔族嫌いなの」
やばっ
つい言っちゃった…
そっとやつの顔をみてみるとものすごい怒ってるのがわかる。
「いや…あの…」
いい訳を探そうとするが見つからないし。
「貴様、いい度胸だ。この俺を怒らせるとは…」
やつの体からあり得ないほどの魔力が出ているのがわかる。
やばい、なにか起きる。
「だ、大体なんで私なのよ」
まずそこが気になった。
話をずらしていけばなんとかなる気がした。
人族はみんな魔法薬や呪文で魔法を使ってきたけど今はそんな装備ないし第一魔族に敵うわけない。
だから話をずらして逃げるしかない。
「たまたまお前をみて気に入ったからた」
うわ、簡単だな…
「でもいきなりは困るよ」
私は少しずつ距離を取りながら逃げようとした。
「だが貴様は俺を怒らせた!!」
やばい、何かする気だ。
「お前は絶対に俺の物にする!」
それと同時に零は片手を上げ呪文を唱えた。
「…こうしてくれる!!」
その瞬間遠くで爆発音が聞こえた。
でも周りは黒い霧に包まれていてなにが起きたのかわからない。
「なにをしたの!?」
今の呪文は魔族が使える呪いの魔法。
「村に帰ればわかる。」
そう言いながら零の体は透けていく。
「待ってよ」
私は嫌な予感を感じながらも零を呼び止める。
「呪いを解きたければ俺の城まで来るんだな。俺のものになれば呪いを解いてやる」
そう言うと零は消え黒い霧もなくなった。
私は周りをみてまだ森の入り口にいることに気がつくと急いで音がした村の方へと走っていった。
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