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「大切な宝物を盗まれたのは確かに怒るだろうけど、流石にやりすぎでしょ。」
「う・・・でもぉ・・・。」
少女は暗い顔をして俯いた
「はぁ・・・しょうがないわね。じゃあ、盗まれた宝物の特徴を教えてくれる?」
「あら、そこまでやる義理も無いんじゃない?」
霊夢さんが口を挟む
「いえ、いいんです。元々私が解決しようとした事件です。最後まで終わらせないと。」
「盗まれたのは翠色の珠だべ。コレくらいの。」
そう言って少女は手で形を表した
「ん?それってもしかして、これか?」
話を聞いていた魔理沙さんが帽子を外しその中から何かを取り出した
「あー!それだべ!お前が持ってたんだな!この泥棒、返せ!」
「おいおい、人聞きの悪いこと言うなよ。これは実験のために借りただけだぜ、死ぬまでな。」
魔理沙さんが悪びれもなく言い放った。世間一般ではそれを泥棒と言うのでは
「魔理沙さん・・・」
「無駄よ、あいつはそういう奴だから。」
霊夢さんがそう言う。前科があるのだろう
「こいつ~!絶対許さないべ!こうなったら力ずくだべ!」
少女が怒り心頭で魔理沙さんに向かっていった
「やる気か?いいぜ、掛かってこい!」
魔理沙さんもノリノリの様子で二人とも飛び立っていった
「行っちゃった・・・。」
「・・・魔理沙はね。」
「え?」
霊夢さんが口を開いた
「あいつは本当にただの人間なの。妖怪みたいに力がある訳でもない、私みたいに特別な力がある訳でもない、どこにでもいる普通の女の子なの。」
「でもあいつは、努力して努力して、並の妖怪程度に負けない力を手に入れたの。」
「努力・・・」
「あんたは力があるんでしょ?だったらそれを出し切りなさい。」
私は力があるから行動した。でも魔理沙さんは力がないから行動した
この間の差はとても大きな差だろう
きっと大変だろうなぁ
でも
「・・・はい!」
今はやるしかないかな
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