聴聞

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「あぶり屋! 早合点をするでない。今は咎めの見分ではない。奉行所に寄せられた訴状の真偽を見極める為、越中が、じきじきの聴聞である」 「は、はい。お咎めではなく聴聞でございますね。しかと心得ました」 「うむ。しかしながら幾つもの訴状が出た上は、これを捨てては置けぬ。刻限を切らずに入念な吟味に及ぶやも知れぬ。隠し立てはならんぞ」
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