0-ゼロ-

3/5
前へ
/49ページ
次へ
――… 「宗治が何考えてるか全然わかんない!! もぅ、あたし疲れたよ…」 「……なら別れる?」 「―ッッ!?」 バシ―――…ンッッ!!!! 全身全霊を込めたんぢゃないかと思う平手打ちを左頬に喰い… 彼女は走り去った。 「いってぇ~」 頬をさすりながら顔を上げ、彼女を追いかけずに歩きはじめた。 はぁ~ぁ…また元カノが1人増えた。 「俺なりにマジメに付き合ってるんだけどな。」 性格がユルいからかなのか、彼女が出来ても… 「なに考えてるかわからない」 「あたしのこと本当に好きなの?」 大体こんな理由で振られる。 ダルい体と赤いほっぺたのまま職場のカフェ《オレンジ》に向かった ――――… 「なんだ?宗治また彼女に振られたのか~(笑)」 頬を見たオーナーが笑いながら言う。 「振られたっちゃ振られたけど… なんか、もぅ女が面倒くさいです。」 オーナーは生意気、と苦笑しながらキッチンへ行った。 別に草食系ぢゃないけど、女心が最近わからない。 20才くらいの時は女の気持ちなんて、手に取るよぅに分かってた。 …つもりだったのかな? 今では言い寄ってくる女は居ても、同じ理由で振られ続けてる。 「世紀末か?」 と、呟き… 「いま新世紀だっつーの」 自分で突っ込んだ。 .
/49ページ

最初のコメントを投稿しよう!

26人が本棚に入れています
本棚に追加