黄丹

14/16
前へ
/258ページ
次へ
パパは、少し困ったような顔をして諭すように、ゆっくり言葉を探していた。 「茜。」 パパが自分を呼ぶ時の、声が大好きだった。 「犬や猫はね、生きているんだよ。茜やパパやママとおんなじ。 パパやママは、茜が大好きで、茜のためなら何だってできる。 茜が大きくなるまで、いや、茜がママみたいになっても、おばあちゃんになっても、茜に対して責任がある。」 「セキニンってなぁに?」 「責任っていうのはな、うーん、ずっと大好きで大切にしますよ。 可愛がるだけではなく、色んなことを教えてあげますよ。ってことかな。」 「ふーん。」
/258ページ

最初のコメントを投稿しよう!

13人が本棚に入れています
本棚に追加