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少し間が空いた。
「いえ…いや、はい。
あ!今大丈夫ですか?」
結局どっちなんだろ?
「んー、大丈夫です。」
「あの…、こんなこと言うと誤解されそうなんですが…、また声が聴きたいな…と…」
最後は消え入りそうな声だった。うーん、電話の向こうでうなり声がし、頭を掻いてるかのような気さえしてくる。
「いや、何言ってるんでしょうね?
気持ち悪いですよね?
お邪魔しました。」
最後の言葉に被せるように、茜は声を発した。それは、自分でも驚くぐらい素直に口に出た言葉だった。
「いいですよ。」
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