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ただ、船通学している茜たちには携帯電話が必須となった。 天候によって、時間の大幅な変更や欠航などがある。 そのため、今まで必要性を感じなかった茜も高校入学と共に持たされることとなった。 電波塔が二年ぐらい前に建ち、島にも電波はとんでいる。 オレンジとブラックで彩飾された携帯電話は、高校のある島で母親が購入してくれた。 入学してすぐ、 眞と凛とは番号やアドレスを交換した。 同級生の子達とも交換したが、そもそも興味のない茜には、無用の長物だった。 ずっと、変わらないと思っていた。自分も島も、周りも全て。
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