幸せな

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あれから1ヶ月、俺たちはこれから暮らすことになる新居へと、車で向かっている。 事務所から大きめのワゴン車を借りて、メンバーに手伝ってもらい引っ越し作業。 車の中で同居までの経緯を話すとさっそくからかわれた。 「ぷっ、れいたも中々ロマンチストやなぁ」 「それで受け入れちゃうルキもルキだけどね」 「こら、ふたりとも!」 大体こんなこと言われるだろうなぁと思っていたから、軽く流す。 「ぶっちゃけ気の迷いだったかもしんない」 「え!?」 隣で車を運転するれいたが驚くもんで、車が一瞬変な方向へ曲がりかける。 「おいこら鼻布、ちゃんと運転しろや」 まぁ気の迷いなんかじゃなくて、実はすごく嬉しくて泣きそうになったのは内緒だし、言うつもりも全くないのだ。 .
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