別れ・出逢い(プロローグ)

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破紗喜だ。矧さんは俺のだからな!!」 ガンッと音が軽く響いた。 直ぐに破紗喜が、その場にしゃがみ込んだ。 「挨拶がすんだ所で帰る所がなけりゃ俺ん所に来い。一晩位なら泊めてやる。一晩たったら好きな所に去れ。」 破紗喜を一睨みすると黍すを返し、村の方へと向かって行った。 「矧さんッ?!俺は俺も泊まってok!?」 矧は見向きもせず、先に進みながら一言だけ投げ掛けた。 「好きにしろ。 相次はやっぱウザい…布団どうっすかな。」 ぶつぶつと呟きながら先を歩くと、やはり後から抱き着かれた…嫌、抱き上げられた。 「をぁ?!何すんだ降ろせ糞子供(ガキ)!!」 「何がガキだあんさんと同じ位だろ?」 反論をしながらも真っ直ぐに村に向かって突き進むのは、アシュトンで後の方で破紗喜が睨みを効かせていた、かと思うと大声で矧の年をバラした。 「矧さん100歳越えてんだよヴァカ!!」 「嘘吐くなし。」 まぁアシュトンは信じてないみたいだけど。 バラした罪は重いぞ野郎…ッ!! 次の瞬間破紗喜の小さな悲鳴とバチバチと謂う音が、ジュシュの耳に届き、破紗喜が謂った事は本当だと、ジュシュにバレてしまった。 「………ヒィッ」
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