9人が本棚に入れています
本棚に追加
その後、ハイネスに道案内をしてもらって、どうにか頼まれた物を買うと(迷ったんじゃないよ!)自分の家に帰ってきた。
「ただいまー」
「お帰りー」
すると向こう側から声が聞こえた。
女の人の声で、若い声ではなく、少ししわがれていた。
そして、部屋越しにではあるが、グツグツと料理をしている音が聞こえてくる。
僕は靴をはいたまま奥に行き、白のタイルを踏む。
壁も白い壁紙が張られているが、高級感はせず、庶民的なものが使われている。
そのまま向かって左側にあるドアをあけた。
そこで一人いそいそと料理作りにはげんでいる人に声をかけた。
「母さん、頼まれた物を買ってきたよ」
僕は袋を相手に掲げて相手に差し出す。
すると、相手はピタリと料理を作っていた手を止める。
最初のコメントを投稿しよう!