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「おいおいシュリアさん、あんまりひどいこといってやるなレイナスが可哀想だろ?」
ここでいきなり、キッチンのドアから甲冑に身を包んだおじさんがにゅっと顔を出す。
僕たちの会話に突然割り込んできたこの人は、ルーランド兵士のクルハ・ハバラクさん、この人が一軒ごとに護衛をしている家の兵隊さん
容姿は、黄緑色の髪をオールバック、体格はあまり鍛えているようにはみえない、そしてアゴにわずがながら無精髭が生えている。
「あら、ハバラクさん、悪いことは言いませんから、今すぐここを避難した方がいいですよ」
ハバラクさんが出てくるや否やいきなり避難勧告をする母さん、相当僕が信用出来ないようだ。
「いえ、俺にはこの家を守るという使命がありますから、出るわけにはいきません」
ハバラクさんカッケエ!
肩をすくめながらそんなことが言えるあなたを僕は尊敬します!
「それに、大方ハイネスさんとこの坊やに道案内でもしてもらったんでしょう」
と思ったらまさかのハバラクさんから援護射撃!痛い!痛いですよハバラクさん!
「ああ、そういうことね、何よ、今日隕石でも落ちてくるかと思って焦ったわ」
これに母さんはあっさり納得して、さっさと避難するための道具をしまって夜ご飯の支度を始めた。
……ていうか、ひどくない!?二人とも僕の意見を聞かずにお開きにしちゃうの!?どうして!
いやまあ、事実なんですが……
落ちをつけておくと、夜ご飯はさっき焦げてしまい、主食だけたべるというちょっぴり寂しい夜ご飯になりました。
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