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「……ん…んぅ」
僕は重い瞼をゆっくりと開いた。
「ここは…?」
そこは、まだ焦点がはっきりしないが、どうやら僕は地面に寝ていたようだ。
頭の整理がつかない、僕はどうしてこんな夜中に外に出ている、
思い出せ、思い出すんだ……
………そうだ、
確か僕は今日、寝室でイマイチ眠れず、胸騒ぎを感じた、
そしてその胸騒ぎを確認するために母さんの部屋に向かった、
結果はどうだったんだろうか、はっきりしているのは、
部屋から寝たまま引きずり出された母さん、
誰にも見つからぬよう、細心の注意を払っていたハバラクさん、
この2つ、
頭で考えているうちに、焦点が合い、思考がまとまっていく。
そして、焦点のピントが合った時、僕の目に写ったのは、
「な……」
ここの中心街に横たわる大量の住民と、それを監視する兵隊の人達だった。
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