始まりの町

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「前からここの連中はぬるいと思ってたんだよ!自分たちの町はちっせえミジンコ程度の影響力を持たねえ事くらいしってんだろ!守ってもらえるんじゃないかとか自意識過剰のバカ共が!!てめえらなんか捕食されてるウサギでしかないんだよ!!!!!ヒャーハッハッハッハ!!!!」 ひとしきり笑った男は、次の瞬間には冷徹な人のそれになっていた。 「……おい、ハバラク、このガキの身内を目の前で殺せ」 「ダ、ダインさん」 さすがにハバラクさんもこれには異議を唱えたいらしく、狼狽した表情で男に詰め寄る。 「何も目の前で殺す必要はないのではありませんか?抵抗される恐れがあります」 ハバラクさんの言い分は最もだが、傍目から見ても男がハバラクさんの言葉に耳を傾けている様子はない。 「うるせえ、なんなら衣服を剥いで吊し上げるか?やべっ、そっちの方がぜってえおもしれえじゃん!」 どころか、どういう風に殺した方が残酷かどうかばかり考えている。 「つっても、ババアの裸なんか見ても一切面白くねえな、ハバラク、お前はやんねえようだからここは特別に俺がやってやるよ」 言うが速いか、男は母さんを引きずってつれてくる。
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