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その老人が入ってきた瞬間、一人を除いた四名全員が顔を強ばらせる。
まず、テーブルの右奥に腰掛けているのは、メイル・ドローア、
顔にシワが走り、手もくしゃくしゃだが、筋肉質な体をしていて、目は細められている。
彼の表情には、分かりやすく『怒』の感情が刻まれている。
まるで、この世の全てを睨むような、そんな相貌。
右前は、カーシュ・レイス、この場において、彼女一人だけが女性である。
こちらはドローアと違い、大きな目をして、髪も綺麗に整えられている。
もうひとついうことがあるとすれば、彼女は若い、
恐らくは、20…30くらいの年にみえる。
左奥は、ディス・クラド、彼は体が簡単に折れてしまいそうなほど細く、迫力が全く感じられない、
彼は、見た目通りの老人と言える。
左前に、クロト・リズド、彼は非常にふくよかな体格をしていて、いかにも場違いな感じがする。
全身を金色で染めていて、いかにもという格好をしている。
そして手前には、老人が入ってきても、唯一動じなかった一人、ロカ・レイリム、彼は背もたれに腕をかけて、にへらー、と口をあげている。
そして、彼もこの中では若く、レイスと同年代くらいの年齢に見える。
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