6カ国機密会議

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「人類滅亡日記に記されることを鵜呑みにすれば、一番最初に落ちる町はキュリムと記されている」 「キュリム?聞いたことがありませんが」 「当たり前だろう、私も日記を見るまで知らんかった」 「いえそれはそれでどうなんでしょう」 当たり前のように言うガルモに、カーシュは思わず突っ込んでしまう。 ガルモはそれをスルーし、話を進める。 「そして、キュリムが落ちたあと、次々と町が落とされ、最後にはルーランドが落ちる、と」 「な……!」 それは国家に対する反逆にならないか!? という言葉を、カーシュはギリギリの所で止める。 そういえばそうだ、とカーシュは心のなかで毒づいた。 そう、そんなことカーシュが言うまでもなく、ダムスのそれは国家に対する反逆と捉えられ、歴史の闇に葬られたのだ。 ダムスは様々な分野で自己の才能を発揮したが、国が滅ぶなどという予言をしたせいで、ガルモによって始末された。 表向きでは病死となっているが、カーシュ含めこの場にいる全ての王はその事を確信している。 ダムスは、余計なことをいったから殺された、と。 普通に考えればなるほど、この日記はルーランドに対する反逆と捉えられなくもない。 最初に落ちると言われたキュリムはルーランドの所有している町だし、他の町も全てルーランドの所有している町だ。 新しく作られたモーガルトもルーランドが所有している。 「そして、五番目に落ちるとされている町がモーガルトと書かれている、故に第五の町」 「ええ、わかりました」 その事以外にも、とカーシュは心のなかで付け足しておく。
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