20人が本棚に入れています
本棚に追加
/26ページ
このとき、姉の周囲には、鬼神を思わせるようなオーラが、ユラユラと漂っていた。
オーラの色はなんか赤黒く、効果音は「ズゴゴゴッゴ」である。
顔は鬼面、その角に刺さると、死ぬ。
それを受けて、忍太郎の威勢は、どこかへ消えてしまったように見える。
「……おい忍太郎」
「あ、はい」
「タイツ返せ」
「それは、その、今はちょっと難しいというか……」
忍太郎はなんか、もじもじしだした。
布団を両手で押さえてクネクネしてる、やべぇマジきもい。
ああ、そこにタイツがあることはバレバレだった――まあそれは実際、姉の予想より斜め上を行ったようだが。
最初のコメントを投稿しよう!