魅惑のタイツと逃走もやし

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このとき、姉の周囲には、鬼神を思わせるようなオーラが、ユラユラと漂っていた。 オーラの色はなんか赤黒く、効果音は「ズゴゴゴッゴ」である。 顔は鬼面、その角に刺さると、死ぬ。 それを受けて、忍太郎の威勢は、どこかへ消えてしまったように見える。 「……おい忍太郎」 「あ、はい」 「タイツ返せ」 「それは、その、今はちょっと難しいというか……」 忍太郎はなんか、もじもじしだした。 布団を両手で押さえてクネクネしてる、やべぇマジきもい。 ああ、そこにタイツがあることはバレバレだった――まあそれは実際、姉の予想より斜め上を行ったようだが。
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