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「誠は、どう思う? …ってゆーか、興味ねぇかっ」
拓人が、いたずらっぽく笑いながら聞く。
「…ん。 カワイイ…と思う」
本を見たまま、答えが返ってくる。
《…………》
一同、黙り込む。
あの誠から カワイイ なんて言葉が返ってくるなんて。
きっと他の奴も、同じ気持ちに違いない。
「じ、じゃあ、遥ちゃんは?どう思う?」
優生が聞く。
「ん…、カワイイ…んじゃん」
「えっ!?」
自分で聞いておいたくせに、優生は驚いている。
「普通に…カワイイものは…カワイイよ。 そんなに…驚くコト?」
誠は不思議そうな顔をして見た。
誠の事だから、深い意味はないんだろう。
犬や猫がカワイイ…とか、そんな感じなんだろう。
「そ、そっか。そうだよなぁ~!」
拓人が慌てたように、話しを合わせた。
「誠の言ってる事は正しいよなっ!カワイイものはカワイイよな~っ」
そう言って、拓人は俺を見た。
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