プロローグ

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ーーー入学式 それは誰もが浮き足立つべき行事だ。けどそれは一般論。この俺、瀬川 海斗は浮き足などたてている場合ではない。 中学生はなにをする人種か考えてみて見ろ。そう、勉学! 小学校でそこそこいい点を取っていたとしても、中学はそうはいかないない。 むしろ傾向としては右肩下がりが半数を割く。その半数に自分は120%で入るのは確実だ。 それを防ぐ手だてがやはり勉強。ただでさえ頭の悪い俺としてはこれ以上下げるのは死活問題…。 中学の楽しい生活は、地獄の勉強生活へと姿を変えていく…。 だから浮き足などたてていられない。 などと考えながらこれから三年間通うであろう通学路を歩く。 その顔は考え込んで険しくまま、全く前を見ていなかった。
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