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「出口の方を見ていたが、気になるのかい?」
「え…、ええ少しだけ、勘ですが彼と一緒に行動したほうが良い気がするんです」
「ふむ、成る程、なら彼を追うとしよう。どちらにせよ此処にいても何も解決はしないからね。………それに君の勘は良く当たる」
そう言うと会長と呼ばれた青年は出口に向かって歩き出し、少女はその後を追う形で出口に向かう。
先程の少年はすぐに見つかった。
(これは)
和矢は出口の通路から抜け出した先を見て唖然てしていた。
(森に海だと)
通路を出ると外に出た。外と言っても建物が4階建て程の高さがあり、先程まで和矢がいたフロアは屋上の上に建てられていたようだから、まだ建物の内部な訳だが。
そこから見える景色は目の前に森があり、横にも森でその先に微かだが海が見えた。
(こんな建築物があり、尚且つ森や海がある土地聞いた事もないな。やはり別の世界だとでも言うのか?)
そんな事を思考していると後ろから足音が聞こえてきた。
「え?」
「ほぅ、これは」
一人は女性のものでもう一人は男性の声であった。
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