第一運命 運命を視る者

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 行方不明者の共通点は、その高校において、成績のトップ、真ん中、ドベ、運動のトップ、真ん中、ドベの六人で一学年、それを三学年で合計十八人になる。  そして、それが十校同時に起こっているという事。犯人が複数いる可能性が無くもないが可能性は低いだろうということ。  まぁ、色々と謎な部分が多く行方不明者がまだ見つかっていないことから、オカルトが好きな奴とかは神隠しと呼んでいるようだ。  「別に、興味ない」  そう言い放ち席を立ち、教室を後にしようとする。  「あ、おい」  喧しいクラスメートが制止の声掛けるが、これを黙殺し下校した。  家に着き着替えて、寝転がり思考する。  (実際どうでも良いのだ。起きたのなら、それが現実だ受け入れるしかあるまい)  言葉とは扱う人間、聞く人間によって、同じ言葉でも違ってくる。例を挙げるなら、常識と非常識、現実と非現実、とかだろう。  人はよく常識的に考えてとか言うが、なにが常識なのか? それには基準があるのか? 人各々自分の中の常識で行動しているのではないか? そして自分の常識と合わないモノを非常識と呼んではいないか?
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