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「「え…?」」
アリサが叫んだ途端、イクスと女性がポカンとした表情でこちらを見る
「………ぷ、あははは。イクスと私が恋人?…そう見えた?」
いち早くこの状況を理解した様子の女性は腹を抱えて笑いだした
「…?何笑ってるの?」
「ふふふ…あのねイクス。
私達、恋人に見えるみたい。この子達勘違いしてるのよ。」
訝しげに眉を寄せて笑う女性に視線を向けて問いかけると、女性は自分たちが勘違いしていると告げ
「げほ……まぁ、この状況を見たら修羅場に見えるよな。」
先程までイクスに喉を潰されていたためかせき込みながらも状況に納得したように頷く
「あ。レイン、大丈夫?」
「大丈夫に見えるならお前の頭はだいぶハッピーなことになるけどな」
「社交辞令に決まってるじゃない。」
「知ってるよ」
「あのー…」
なんだか二人の世界(とはちょっと違うが)になってきたので声をかける
いい加減誰なのか知りたい
「あら、ごめんなさいね。初めまして。イクスの姉のリリア=ベルロッドと」
「この姉弟の幼馴染のレイン=アルフォードだ」
「いつも弟がお世話になってます」
「「…はぁ。」」
なんだ、どうやら血の繋がった家族と親友らしい。
「で?姉さん達、どうして此処にいるの?」
「あぁ………
え、と…イギリス支部第一部隊副隊長リリア=ベルロッド元強襲中尉とレイン=アルフォード元強襲少尉両名」
「明日付けでイギリス支部から極東支部へ異動となりました。」
あぁ、といったかんじに立ち上がったレインとリリアは改まったように姿勢を正し、とんでもないことをのたまう
どうやら、二人が噂の異動してくる新型と旧型のようだ
「「「はぁああああああああッ?!」」」
三人の叫びがアナグラ内に響き渡ったとか渡らなかったとか。
――――紹介します。
俺の姉と親友です
…というか、なんで"元"?
あぁ、無理矢理な異動だから降格するの。
……はぁ。
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