後継ぎ

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「どこか貰ってくれる所を探さなきゃな。」 何故か歯切れが悪い。 「そうね。」 「うん……。」 主人は小さくため息をついた。 「どうしたの?」 私は尋ねた。すると主人は思いきったように言った。 「なあ、うちで飼わないか?」 「ええ?」 「なんか俺、あの仔犬をどこにもやりたくないんだよ。レティも仔犬が1匹しか残らなかったから引き離すのも可哀想だし。 それに雑種だから貰い手を探すのも……。」 「でも2匹も飼えるの?」 「大丈夫だよ。レティより大きくならないだろうし。それにレティの仔だから利口だよ。」 主人が力を込めて言う。 主人には基本的に従う私は頷いた。実は私もあの仔犬をあげたくないなと思っていたのだ。 .
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