後継ぎ

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レティはシートの側にちょこんと座っている。暑いせいか、主人とはしゃいだせいか、口からピンク色の舌を覗かせていた。 で、ちっぽはというと 『はっはっ』 お弁当の入ったクーラーボックスの回りをうろうろしていた。 「ちっぽ!まだだよ!」 私がクーラーボックスを開けるとすかさず中に首を突っ込んできた。 「わぁー!ちっぽ!」 クーラーボックスがひっくり返って中身が砂地の上に出る。 家族中が大騒ぎになった。 幸い、パックに入っていたので大事には至らなかったが。 「もう!これだからちっぽは―!」 .
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