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しばらくの間、レティは遠くから座ってちっぽたちを見ていた。
お兄ちゃんの事も妹の事ももう面倒見なくていい。
ちっぽの事もそれほど心配してる様子もない。
今度はレティを自由にしてあげよう。
レティのやりたい事をさせてあげよう。
レティを自由にすると、レティは主人のそばを離れなかった。
レティは本当に主人が好きなんだね。
息子の面倒を見てくれたのも、娘がちっぽといたずらしても怒らなかったのも(ちっぽは後でレティに怒られていたけど)、みんなみんな主人が好きだったからなんだ。
主人のそばで安心して眠るレティを見て、ふと小さかった頃のレティを思い出した。
「何笑ってるの?」
主人が聞く。
「んー?小さかった頃のレティ。レティったらさあ、あの頃―――」
こうしてこの頃の私たちはレティの思い出をよく語り合った。
隣で眠るレティを撫でながら。
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