序章ー神魔大戦ー

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この場に全くそぐわない色に思わず足を止め、悪魔の顔を凝視する。 「…………すまない……」 …音にならない言葉。 しかし確かに唇は謝罪の言葉を形づくっていた。 それを期に、悪魔は動かなくなった 何故? 何故、謝罪なのだ? 問いただそうにも、もはや事切れて動かない。屍に語りかけても返事があろうはずがない。 誰が、こんなに穏やかな目をした者達を悪魔だと言った? ……そもそも、何故、このような事態になった? 悪魔を滅ぼせと唱和する仲間の声が遠くに聞こえる。 同時に悲鳴が幾重にもあがり、そして消えていく。 この戦いが始まってから、もう何度も耳に入ってくる音が、今、はじめて悲痛なものだと感じた。 ……せめて、祈りを。 「死者を弔う優しさ。それでこそ、君だ」
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