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言うと、鎮は一本の棒を取り出した。中心部に翡翠の輝きを示す宝玉が埋め込まれたそれは、鎮の得物である。
それを見てか、女性も身構えた。武器はない。彼女の武器は、その身体のみ。
二人の間に、緊張した空気が流れる。リアは紫煙を吐き出すと、一歩、背後へ退いた。
瞬間。
…………ッ!!
凄まじい音が響き渡った。
拳と棒の激突だ。そのまま、二人は打ち合いを始める。
いつの間にか、周囲に人集りができ始めていた。
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