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当日、私は賢人会議とやらの開始時刻に遅れないよう朝早くに家を出、妹紅さんと合流して永遠亭に向かいました。
道中で妖怪に襲われたり竹林で迷子になったりといった可能性を危惧し、先日慧音さんに相談したところ、妹紅さんが永遠亭まで案内してくれることになったようです。
妹紅さんと慧音さんには今度お礼をしなくてはなりません。
それにしても、半獣の慧音さんですら当然であるかのように受け入れる人間の里に、どうして妹紅さんは住まないのでしょうか?
竹林よりよっぽどよい暮らしが出来ると思うのに、不思議です。
妹紅さんのおかげで妖怪に襲われたり迷ったりすることなく、無事に永遠亭に着くことができました。
妹紅さんとお別れし、永遠亭の玄関前で一瞬の逡巡。
勇気を出して「すみません」と声を掛けると、まるで待ち構えていたかの如き速度で扉が開き、八意永琳が迎え入れてくれました。
彼女は自他共に認める天才医師で、治せない病気など存在しないと言われています。
また、超人的な頭脳の持ち主でもあります。
それもそのはず、実は彼女とその主の蓬莱山輝夜は月の民なのです。言わば宇宙人なのです。人を超越していても別に不思議ではないのです。
噂では、八意永琳は月の賢者、蓬莱山輝夜は月の姫と、二人とも月ではかなり偉い地位にいたようです。
彼女らの実力は未知数で、あの八雲紫と互角だとも言われています。
昔、八雲紫が月への侵略を試みたものの、月の民の反撃に遭い撤退したという話を聞いたことがあるのですが、もしその話が本当だとすると、八意永琳は八雲紫より強いのかも知れません。
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