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受験を間近に控えた寒い朝、
私は激しい頭痛と体のだるさを感じていた。
学校へ行って授業を受けたかったが、
本番でこじらせていてはいけないと
学校を休むことになった。
その日は、不安でたまらなかった。
受験に向けての勉強もだが、
なにより和也のことだ。
朝、遅刻せずに行けただろうか。
きっと忘れ物はしているだろう。
あぁ、やはり気分は母親だ。
そんなことを考えながら、
体の思うままに深い眠りに就いていた。
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空腹に目を覚ますと、
窓の外はすでに薄暗くなっていた。
ベッドから起き上がろうとすると、
足元に重みを感じた。
「…和也?」
私の足もとに伏せて眠っている、和也の姿があった。
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