花の指輪

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和也を起こさないように布団を抜け出すと、 和也の肩から毛布をかけてリビングへと降りた。 リビングにお母さんの姿はなく、テーブルにメモが置いてある。 【お粥作ってあるので、食べて薬飲んでね。 和也君がお見舞いに来てるけど、看病はできないと思うから、よろしくね。   母】 今日は、お母さんパートの日だったんだ。 和也、私のお母さんにも頼りにされてないよ… 和也を少しかわいそうに思いながらも、 事実だから仕方ないと、納得してしまう。 お粥を温めて食べていると、階段を駆け降りる音が聞こえる。 和也が起きたみたいだ。 「結菜、起きたの!?大丈夫?」 あ、寝ぐせついてる。 「うん、一日寝たらだいぶ良くなったよ。 わざわざお見舞いありがとう。」 寝ぐせを直してあげながら言うと、 和也は私から離れて、顔を赤くしながら自分で髪を整えた。 どうしたんだろう。 私の風邪、移っちゃったかな? 「あ、今日学校大丈夫だった?」
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