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「ちょっと、て?」
「あ、何でもないの。大丈夫だから。まだ、顔赤いかな?」
「んー、」
長谷部くんが、首を傾けて私の顔を覗き込んだ。
「いや、もう赤くないよ。」
「ありがと、気にしてくれて。」
「はい、そこの2人。静かに。」
喋っていたので、小西先生に注意されてしまった。
クラスのみんなが、こっちを一斉に注目する。
加瀬くんは、じっと長谷部くんと私を見て、そのままニコリともせずに視線を前に戻してしまった。
「……あいつ今、妬いたのかな。」
「えっ、」
「はは、そんな訳ないか。」
……そんな訳、ないんだ……。
加瀬くんと仲のいい長谷部くんに言われると、
「加瀬くんが私のこと、何とも思ってない」
てことを間接的に言われたみたいで、ヘコんでしまう。
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