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1時間目の授業が終わり放課になると、また教室の中がザワザワし始める。
長谷部くんは席を立って、ロッカーの前にいる加瀬くんに何か話しかけた。
私もロッカーに置きたい物があったので、2人のすぐ近くに行くことになり、近づくにつれて言葉が聞き取れる様になる。
「………妬くなよ。」
長谷部くんの言葉が、聞こえてくる。
聞こえたのはたった4文字だけど、さっき私と話してたことを加瀬くんにも言ったんだと、すぐに分かった。
……加瀬くん、何て言うかな……。
加瀬くんはフッと笑って言った。
「は、何で俺が妬くんだよ。」
ズキン、と胸が痛んだ。
……そっか。
そうだよね。
私がちょっと長谷部くんと喋ってたくらいで、ヤキモチ妬く訳ないよね。
大体、何とも思ってない女の子が他の男の子と喋ったからって、痛くも痒くもないだろうし。
だけど、そんなにはっきり言われると……結構ショックかも……。
「長谷部、変な事言うなよ。誤解されるだろ。」
「はは。俺も、お前に妬かれても困る。」
……え…あれ?
何か話が…。
「広崎にも、変な事言うなよな。本気にしたらどうすんだよ。なあ、広崎。」
加瀬くんが、私に話を振ってきた。
「…あ…」
突然話しかけられて、私は少し驚いた様な顔でフリーズしてしまった。
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