第1章 再会

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朝が弱く、満員電車の人混みが苦手な俺は、自宅から一番近い高校を選んだ。 だから徒歩でも楽に通える距離なんだけど、今日はさすがに大遅刻。 俺が着いた時は既に、新入生達が体育館近くで整列しようとしていた。 どこに行けば良いやら迷っていると… 「良!こっちこっち」 聞き覚えのある声がした。 親友の狩野篤史(かのう あつし)だ。 「あ、篤史~!」 「お前なぁ、今日くらいはちゃんと起きろよ。ちなみに俺達同じクラスだから」 「そっか、サンキュ」 息を切らしながらも、少し駆け足で篤史がいる列の最後尾に並んだ。 俺の名前ってほぼ100%、出席番号がラストになるんだよな…
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