第三項目 戦火の灯火

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 そして城内の設備案内も受けたが、基本的に何か揉め事があった時に報告しに来る場所と、武器の保管庫の場所を教えられただけで、基本的に僕達志願兵は城内には入ってはいけないのだそうだ。  その後にあった訓練だが、僕が普段しているトレーニングの半分くらいのメニューで、良かった点は武器の扱い方を学べたくらい。  訓練は週に三回あり、それ以外は基本見回りだそうだ。 「隊長! お疲れ様でした! 明日もよろしくお願い致します!」  日も落ち始めた頃にようやく隊の解散許可が降り、僕の指示で解散となった。  バビロスさんの元気な声が響き渡り、城門前には僕とルーネだけが残される。ちなみにボルズはとっくに隊を解散し、帰っていた。 「はは、どうだったユウイチ? 一日隊長をやってみて? これからやっていけそう?」 「最初は皆明らかに僕を舐めてたからどうしようかと思ったけど、なんとかやっていけそうだよ」 「確かに、最初僕もひやひやしたよ、あの足を引っ掛けられた時はさすがとも思ったけどね」 「まあ一つ言える事があるとすれば……そうだね」  僕は沈む太陽を見つめながら、これでもかってくらい切ない表情をルーネに見せた。 「何でバビロスさんがあんなに僕に忠実なのかっていう謎くらいだね……」 「ああ……」  僕がそう言うと、ルーネも切ない表情を見せた。恐らくお互い考えてる事は同じだろう。 『何であの人あんなにキャラ変わってるんだろう』  今日、僕に反抗的な態度を見せる隊員を僕じゃなく、バビロスさんが次々に締め上げて行くという忠実っぷり。マジで謎。 「それじゃあユウイチ、僕は帰らせてもらうよ」 「ん? 今日は一緒に帰らないの?」 「悪いね、今日は僕が志願兵になった事について父さんに言い訳をしないといけないんだ」  ああ……なるほど、正式に採用されたから親に志願兵として配属になったのが昨日ばれたのね。採用するかどうかは昨日の段階で決まってただろうし。  ……という事は、もしかしたら僕が隊長になるのを昨日の内にルーネは知ってたのかな?
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