第六項目 呪い

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「…………っ」  頭が痛い……いや硬い? まるでコンクリートの上で寝てるかのような寝心地の悪さ。  それと……微妙に寒い、体に風がやたらと吹き抜ける。でも太陽が当たっているおかげで凄く寒いという訳ではない。 「……青い」  目を開けると、視界いっぱいに青い空と太陽の光が映り込んだ。  太陽が真上に昇ってるという事は……今は昼? 辺りで鳥達がちゅんちゅんと鳴き声をあげている。  なんか……のどかだ。 「っじゃなくて!」  途中で何で寝ているかという疑問を抱き、僕は急遽さっきまでの現状を思い出して起き上がる。 「あれ……?」  空しか映っていなかった視界に、僕たちが通う学校の屋上と思われる場所が映り込む。  さっきまで僕は街外れの場所にいたはず……それに夜だった。何で僕は眠ってしまったんだ? ここは……どこだ? 「いや、学校じゃんここ」  どこもくそも、ここはどう見ても学校でした。しかも辺りを見回す限りここはどうやら屋上のようだ。  孝一も何故かは知らないが倒れてるし、どうやって僕達はここに戻ってきたんだ? 「って孝一!」  孝一が重症だったのを思い出し、僕はすぐさま孝一の元へと駆け出した。  だが重症であれだけ出血していたはずなのに、孝一の体には血の跡が一切見られず、斬られたはずの傷もどこにも見当たらない。  そりゃ視界に入ってもうっかり忘れてしまうよね? だっていつも通りの普通の孝一がそこで寝てるだけなんだから。  というより……僕の手に受けた傷も無くなっている。一体全体どうなってるんだ? 「孝一! 起きろ孝一!」 「……んん? 後五時間寝させてくれ」  無事だ。死にそうになっていたのが嘘だったかのように生きている。  そして五時間も寝させて欲しいとか、お母さんが許すのは五分までですよ。という訳でビンタいきます。 「ちょ痛い、マジ痛い、起きた、ちょ! 起きたからやめろ、やめべぶだはい!」  五分所か五秒も待たなかった僕は、孝一に起きるまで軽いビンタを喰らわせ強引に目覚めさせた。 「おはよう」 「ああ……ってあれ? え?」  ようやく孝一も現状に気付く事が出来たからか、目をぱちくりさせて学校の屋上を見渡し始める。
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