第六項目 呪い

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 魔法と剣が力を示す国、エルトニア。  そこは人と魔族が世界を支配する幻想の都。  それぞれ派閥があれども、人と魔族は争う事無く皆最低限の掟を守り、それぞれの秩序を守るため、人と魔族、それぞれに民を守りし皇女が存在した。  民をまとめし皇女には、心美しき者にしか姿を現さない伝説の守護龍が味方をする。  例えどちらかの皇女が悪に染まろうとも、民は伝説の守護龍が味方に付いた方を正しい者と認め、争いをする事なく、次なる秩序を築いてきた。  ある日を境に幸せの秩序は破られる、世界に変化は無くとも滅びの影は確実に忍び寄る。  エルトニアに住む人を束ねし皇女、それに気付かず。  エルトニアに住む魔族を束ねし皇女、それに気付かず。  秩序が破られて一週間が経過した後の朝、エルトニアに住む人の国で、クーデターが起きる。  人の民はこう言った。 「魔族を全て殲滅し、人だけのエルトニアを!」  皇女は民を止めようとした、だが暴走は止まらず。  時同じくして、エルトニアに住む魔族の国で、同じくクーデターが起きる。  魔族の民はこう言った。 「人を全て殲滅し、魔族だけのエルトニアを!」  皇女は民を止めようとした、だが暴走は止まらず。  後に、人と魔族の間で大きな戦争が始まる。  皇女達は止めようとするも、大臣と民、一部の騎士までもがそれを認めず。  皇女、何もする事無くただ戦争の結末を見守る。  戦争が始まって数日後、人と魔族それぞれの英雄と、異国から来たという戦士が戦争を止めるために手を組み、事の発端を探り始める。
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