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『いつものとこいるけどくる?』
土曜日の18時。ミネストローネを食べてたあたしに、彼から、不意打ちのお誘い。
『いく! 超いく!』
30秒で返信。
食べかけのミネストローネとか、なんかもう、どうでもいい。
完全にお休みモードで、髪もぐちゃぐちゃ、服も適当。ていうか、朝からパジャマでした。
あたしこんなに早く動けたのかってくらいの早さで、服を着替えて、髪をとかして、歯を磨く。
どきどき。
1ヶ月振りの君。
学校が違って、部活も勉強も忙しい筈なのに、月に1、2回はこうして逢ってくれる。
勘違いしちゃいそうだよ、全く。
歯を磨き終わって、鏡をチェック。
あ、ニキビ!なんてこと!
急いでおでこのそいつをコンシーラーで隠す。
がっつりお化粧なんて、気合い入れているみたいで恥ずかしいから出来ないけど、せめて、ピンクのグロスを塗る。
君の前では、少しでも可愛くいたいの。
アイロンで伸ばしても、右側の髪のハネが直らない。
君に、また天パだってからかわれるかな。
うん、まあ悪くはない。
なんてね。
ああ、なに話そうかな。
とりあえず、君の元へ。
自転車で、15分。
二人のいつもの場所へ。
まあ、イコール、マックなんですけど。
オシャレじゃなくってもいいの。
だって、そこには、
君がいるんだもん。
早く、早く、君に逢いたい。
*私、今なら時速30キロ出せるかも。*
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