悲しき事実

ｼﾙｺﾄ━━━

「アダム、ちょっと歩いてくるね」
「僕も行こうか？」
アダムがにこやかに言った
「大丈夫」
それだけ言って、アダムを置いてエデンを回りに行った
そのときの彼の表情に気づかぬまま……

そしたら、彼に会ったんだ━━

エデンでは、私とアダムに話しかけてくるものはいない
私たちは嫌われているみたいだから
異なる存在は嫌われるのだろうか

━━でも彼は違った