生き人形

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朝になり供養に行く為準備を終わらせ車に乗り込んだ。 車で音楽を聞く為に携帯の電波でFMに飛ばしかけていた。 神社の近くになると、音楽にノイズが入ってきた。 「FMだからたまになる」 といっていたが何度かノイズが入ると声がはっきり聞こえた。 (嫌〓〓〓嫌!) と聞こえたが躊躇できない。 宮司さんに人形を渡して車に乗り少し気分転換にドライブした。 夕方になり辺りは暗くなってきた。 突然彼が人形の事を話しだした。 「ちょっと気になるから、神社行く」 と言うと車は神社に向かって走り始めた。 「行きたくない」 と私が言っても上の空。 車はとうとう神社の駐車場着いた。 私達は車を降り神社へ足を向けた。 階段に誰かが座っていた。 宮司さんだったが様子がおかしい。 膝の上には、あの人形が座っていた。 宮司さんは大事そうに髪をとかしていた。 気持ち悪くなり私達は車に戻った。 「すぐ供養するからって言ってたのに」 と言って足早にその場を去った。 その後あの神社には近づいてはいないがまだ我が家にはあの人形が住み着いている。 市松人形が家の階段を夜な夜な上がって私の部屋の近くまで来ているのは間違いない。 だって毎日自分のではない髪の毛が落ちているのだからー。 市松人形には気を付けてくださいね。
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