『むかつくアイツ』

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「そうなんだよ。今も二股かけて揉めてる最中」 落ち着いた低い声で言うのは、森川。眼鏡をちょっとあげ、目を細める。 4人の中で1番落ち着いてる森川は「読書部」の部長だ。成績もずば抜けて良かったのを覚えている。 「いいんだもーん。なぁ、みぃ……。今誰も付き合ってないなら、俺と付き合わね?」 え? 何言ってるの? 沢井。 「俺さぁ。ぶっちゃけ、高校の時、みぃに惚れてたんだよね」 えええ!? 「沢井……。お前、また軽くそんな事言って。いつか刺されても知らないからな」
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