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「出席をとるみたいに順番に死んでも面白くないと思いまして…サプライズですよ」
「そうですねぇ…なら偶数と奇数に分けましょうか。お願いします」
高橋の声で、係員が列を誘導させる。
「揃いましたか。
では偶数の皆さん....あなたたちは私の後についてきてください」
偶数のグループが高橋の後についていき、部屋を後にした。
残された康也たち、奇数のグループ。突然の出来事に落ち着かない様子だ。
「ちょっと君」
「はい?」
中年の男に声をかけられる。
「君は総理と自殺した人間らしいが....本当かい?」
「えぇ....あなたはどちらさま?」
男は背広についているバッヂを見せる。菊の模様....国会議員だ。
「私は元外務大臣の中田 牧夫(なかた まきお)だ。よろしく」
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