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「…はい。私、比良園円華(ヒラソノマドカ)と言います。よかったら、放課後に一緒に行きませんか?」
恥ずかしそうに顔を赤らめ、返答を待つ円華。
「……ぷっ」
「え、え?」
「…琴葉」
吹き出す私に、大きな黒目をパチクリさせて戸惑う円華。梓は飽きれている。
「あぁゴメン。良いよ。…えと、円華だっけ?同級生なんだからさ、タメ語で良いじゃん」
「え……で、でも」
「でもじゃない。そんなんだと、他の部員と打ち解けられないよ。友達だってできないし」
「…………はい」
「だからタメ語だって。はい、言ってみな。『わかったぜ!!』って元気に」
いつの間にかインストラクターみたいになっている私に困惑を隠せない円華。
小さな唇をモニュモニュとさせつつ、やがて覚悟を決めて口を開いた。
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