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「…じゃあさ、目線うんぬん抜かして、俺のことどう思う?」
少年の言葉に戸惑う少女。
若干紅潮した頬を隠すように顔を背けながら、一言。
「…まぁ。カッコイイとは思うよ」
瞬間、少年の顔が明るくなる。
そして、さらに少女との距離を詰め寄うとした。
その時、少女が振り返る。
「……?」
少女の顔は、また不機嫌なものに戻っていた。
いや、先ほどよりさらに深刻なものに。
「私……」
少女がポツリと呟く。
「私。でもやっぱりアンタのこと嫌い。だから、さよなら」
最後だけ笑顔で言って、教室を出ていく少女。
少年はその後ろ姿を、不敵な笑みで見送った。
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