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「クリスマスおめでとう」
赤いリボンに包まれた赤い箱をそっと机に置きながら、彼女はその言葉を口にした。
今日は彼女と付き合いはじめてちょうど一年。 そのお祝いも兼ねた二人だけの細やかなパーティーだ。
「ありがとう、愛してるよ」
神様にではなく彼女に言う、ということがこのフリーダムな日本の宗教観を表しているな、とつくづく思ってしまうがこんな日だし許してください、神様。
「開けてみて」
普段なら中身の詮索をする僕だが、今日くらいはサプライズされてもいいんじゃないかな。 だって今日はクリスマスという特別な日だもの。
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